「理学療法士の転職のタイミングは?」
「まだ2年目だけど転職できる?」
「オススメの転職時期は?」
理学療法士の転職は自分のタイミングで行うのが一番大事です。
しかし、時期や経験年数によってメリット・デメリットがあります。
また、注意するべきタイミングもあり、思わぬデメリットとなることも…。
この記事では、理学療法士が転職を考えるタイミングや転職時期、経験年数に応じたポイント、転職活動のスケジュールや注意すべきタイミングについて紹介しています。
この記事からわかること
- 転職のしやすい時期
- 経験年数別に考えておくべきポイント
- 注意するべきタイミング
記事を読むことで、自分に適した転職のタイミングを見極める手助けとなり、スムーズな転職活動が行えるようになります。
理学療法士の転職の方法はこちら「【理学療法士の転職方法】初心者でも成功する10の手順を徹底解説!」
理学療法士にオススメの転職時期
ここでは理学療法士にオススメな転職時期を紹介します。
決算や人事異動、ボーナスなどにより人の流れが変わるため、転職に向いている時期、向かない時期が存在します。
転職のタイミングを決めるひとつの情報として活用しましょう。
3〜4月と9〜10月は求人数が多くオススメ
3〜4月と9〜10月は求人数が多くてオススメです。
この時期は新年度や下半期の始まりにあたるため、必要な人員を揃えるために医療機関や施設が人員補充を行うため、求人が増える傾向にあります。
求人数が多くなることから、幅広い求人の中から自分に合った職場や条件を見つけやすくなります。
一方、求人が多くなるということは辞めた人が多いということであり、転職する人が多くなります。
そのため、競争率は上がる可能性もあります。
この時期は求人数が増えるが、競争率も上がる可能性があると覚えておきましょう。
夏のボーナス後も求人数が多い
6〜7月は夏のボーナスをもらってから退職する人が多いため、求人数が増えます。
主に欠員による求人のため、経験者の中途採用になります。
この時期の入職なら現職でボーナスをもらってから、次の職場に転職することが可能です。
しかし、ボーナスの支給日や時期は職場により違いがあるので注意が必要です。
第二新卒なら4月も狙い目
第二新卒と呼ばれる社会人経験3年目未満の方は、4月入社も狙い目です。
新卒と一緒に入社することで、同じ内容の研修を受けられる可能性があり、他の時期に転職するよりも基礎的なことから学ぶことができます。
社会人経験や臨床経験に自信がない方は、研修を受けられる可能性のある、4月入職が良いでしょう。
5〜6月は求人数が少ないが好条件求人に出会えることも
5〜6月は求人数が少なくなる時期です。
求人数が減るため、転職活動に適していないように見えますが、良い求人に出会えることもあります。
この時期の求人は新年度や下半期に合わせた採用ではなく、新規事業の立ち上げなどで人員不足となっての求人であることも多いです。
そのため、条件面が良い求人が期待できます。
経験年数別の転職の特徴
ここでは経験年数別の転職の特徴を解説します。
理学療法士の転職で、最も転職が有利な時期は経験年数は4〜9年目です。
経験もあり、年齢も20〜30代にあたるため、求人も多く見つかります。
その他の経験年数では理学療法士の経験年数により考えておくポイントが変わってきます。
経験年数ごとのポイント
- 1年未満の転職は慎重になろう
- 2〜3年目は第二新卒として見てもらえる
- 4〜9年目は即戦力として期待される
- 10年目以上は今までの経験を重視される
1年未満の転職は慎重になろう
理学療法士として働いて1年未満の転職は慎重になりましょう。
1年未満の短期間の転職は「またすぐ辞めるのではないか」「何か問題があるのではないか」と思われ、転職に不利にはたらくことがあります。
採用担当者としても、1年未満では即戦力とも言えず、またすぐ辞めてしまうのではないかというリスクを取らなければならないため、慎重になります。
しかし、1年未満ということはまだまだこれから伸び代が大きい時期です。
転職を考える場合は以下のポイントをおさえておきましょう。
1年未満での転職のポイント
- 採用担当者に転職の理由を納得してもらうために、転職理由は明確かつ具体的に伝える
- 短期間であっても学んだことや経験をアピールする
- 自分がどのように成長したいと思って働いてきたか、また今後どのように成長したいかを伝える
>>理学療法士の1年目で辞めるかどうか悩んだらこちら「【デメリットも解説】一年目でも理学療法士を辞めたい!」
2〜3年目は第二新卒となる
理学療法士として2〜3年の経験を持つ場合、第二新卒として見てもらえます。
第二新卒とは
第二新卒とは学校卒業後に数年内の退職および転職を検討している人のことです。主に学校を卒業後3年以内の人を指します。
第二新卒は前職での経験を持ちながら、キャリアが若いために柔軟性も高いため、職場の風土にも適応しやすいと思われ需要が高いと言えます。
しかし、理学療法士として十分な能力が養われているとは言えないため、転職理由は1年未満と同様に明確かつ具体的に説明するのが良いでしょう。
4〜9年目は即戦力として期待される
4〜9年目は即戦力として期待されます。
理学療法士としての基本的な能力を有し、後輩指導や早い人ではマネジメント経験などがあり、即戦力として重宝されます。
今までの経験を踏まえてよりステップアップを目指す転職や新しい分野へのチャレンジがしやすいキャリアです。
まさに転職を考えるにはベストな時期であると言えます。
4〜9年の経験を持つ場合、即戦力としてさまざまな職場で活躍できるチャンスが広がっています。
10年目以上は今までの経験を重視
10年目以上は今までの経験を重視されます。
理学療法士として10年以上の経験を持つ人は、その豊富な経験が非常に重視されます。
今まで「何をやってきたのか」、転職先で「何ができるのか」が大事になります。
採用側としては後輩の指導やマネジメントなど臨床以外の仕事の能力を期待するため、そのような経験のある人はしっかりアピールしましょう。
また、若手の採用を希望している職場では敬遠される可能性があります。
キャリアの長さや年齢の高さだけで落とされる可能性もあることを、理解しておきましょう。
転職活動を始める時期
ここでは、転職活動を始める時期や転職活動に必要な期間について解説します。
転職活動は転職時期の3ヶ月〜6ヶ月前から始めよう
転職活動の転職時期の3カ月〜6カ月前を目安に始めましましょう。
転職活動には退職理由の整理から始まり、転職先の情報収集、応募書類の作成、面接の準備、退職の報告などいろいろと時間がかかります。
時間に余裕がない状態で、転職という大事な決断をするのはできるだけ避けた方が良いでしょう。
気持ちを整理し、できるだけ時間と心に余裕がある状態で、自分に合った転職先を見つけましょう。
そのためにも3カ月〜6カ月程度の時間があると安心です。
転職活動3ヶ月でのスケジュール
3カ月での転職活動の具体的なスケジュールを紹介します。
3カ月でのスケジュール
- 3カ月前:転職先を絞り込む
- 2カ月前:転職先に応募し、面接を行う
- 1カ月前:内定をもらったら退職の報告をする
3カ月前:転職先を絞り込む
3ヶ月前にやること
- 退職理由・転職先に求める条件の整理
- 転職先の情報取集
- 施設見学
- 転職先の絞り込み
まずは転職理由の整理を行い、転職先に求める条件を明確にしましょう。
次に条件をもとに転職先を探し、詳細な情報収集や施設見学を行います。
情報が集まったら、応募する転職先を絞り込みましょう。
2カ月前:転職先に応募し、面接を行う
2ヶ月前にやること
- 履歴書・職務経歴書の作成と提出
- 面接
この時期では履歴書や職務経歴書の応募書類の作成・提出や面接を受けます。
履歴書の書き方や面接が不安な場合は転職エージェントの利用がオススメです。
1カ月前:内定をもらったら退職の報告をする
1ヶ月前にやること
- 内定の承諾
- 退職の報告
内定をもらったら承諾し、退職の報告をしましょう。
退職の報告は就業規則に合わせた期限で行いましょう。
>>理学療法士の退職の伝え方こちら「理学療法士が円満退職するための伝え方!ポイントから注意点を解説!」
我慢せず転職した方が良いタイミング
ここでは我慢せずに転職した方が良いタイミングを紹介します。
我慢せず転職した方が良いタイミング
- パワハラやセクハラを受けている
- 仕事で悩んで夜眠れない日が続いている
- 心身に不調が出ている
パワハラやセクハラを受けている
パワハラやセクハラを受けている場合は我慢せずに転職や退職を検討しましょう。
パワハラやセクハラを我慢すると精神的に追い込まれてしまい、精神的・身体的に不調を認めることもあります。
精神的・身体的に病んで仕事を続けられなくなる前に対処しましょう。
パワハラ・セクハラは我慢しちゃいけません。
仕事で悩んで夜眠れない日が続いている
仕事で悩んで夜眠れない日が続いている場合は、転職を検討した方が良いでしょう。
夜眠れないのは精神的に疲弊しているサインです。
睡眠が取れなくなると疲れも取れず、悪循環となります。
悩みが解決できるものなら良いですが、解決できないものであれば我慢せず転職しましょう。
心身に不調が出ている
仕事のストレスで心身に不調が出ている場合は転職を検討しましょう。
心身に不調は、これ以上頑張ってはいけないサインです。
このまま頑張り続けると症状が悪化して、長期間の休養が必要になることもあります。
- 休職
- 退職
- 転職
いずれかの選択して、今の職場から離れるようにしましょう。
転職で注意するべきタイミング
転職は自分のタイミングで行うのが最も大事です。
しかし、状況によっては注意した方が良いタイミングも存在します。
注意した方が良いタイミング
- 経験1年未満での転職
- 昇進の可能性があるとき
- もうすぐ勤続10年または20年となるとき
- 自宅を購入する予定があるとき
- 出産を考えている場合
経験1年未満での転職
経験が1年未満での転職の場合は慎重になりましょう。
勤続年数が極端に短い場合は、採用担当者から「またすぐに辞めてしまうのではないか」と思われることもあります。
もちろん、職場の環境や待遇が厳しい場合や、健康上の問題がある場合など、やむを得ない事情がある場合は転職を検討した方が良いでしょう。
ただし、転職するなら採用担当者を納得させられる明確かつ具体的な転職理由を心がけると良いでしょう。
昇進の可能性があるとき
昇進の可能性があるときは、転職のタイミングをずらしても良いかもしれません。
昇進して役職につけば、キャリアのアピールになり転職が有利に進みます。
しかし、昇進後すぐに辞めのは務めている職場にも迷惑がかかるし、キャリアとしてのアピールもできません。
昇進して、一定の実績を上げてからの転職が理想的です。
勤続10年または20年となるとき
勤続10年または20年のタイミングで失業手当が給付される期限が変わります。
自己都合退職での失業手当の給付
被保険者であった期間 | 給付日数 |
---|---|
1年未満 | なし |
1年以上10年未満 | 90日 |
10年以上20年未満 | 120日 |
20年以上 | 150日 |
※ハローワークを参考に作成
退職してから仕事を探す場合は、失業手当を受けることもあると思います。
勤続10年または20年を境目に給付日数が増えます。
もうすぐ勤続10年または20年の人は、退職日を考慮すると失業手当が多く受け取れます。
もうすぐ10年目、20年目の人はタイミングを考慮しても良いかもしれません。
自宅を購入する予定があるとき
自宅を住宅ローンを組んで購入する予定があるなら、購入してから転職活動するのがオススメです。
住宅ローンの審査を通るには、半年〜3年以上の勤続年数が必要となることが多いです。
失業中や転職直後は住宅ローンが組めず、住宅を購入することができなくなります。
どうしても購入したい場合は、勤続年数の長い転職前に住宅ローンの手続きを済ませておきましょう。
出産を考えている場合
出産を考えている場合は、出産前に転職し1年以上はたらいてから出産に入るのがベストです。
法律上は転職直後でも産休・育休で仕事を休むことはできます。
しかし、即戦力として入職した人が、すぐに長期休暇に入ってしまうのは職場としては困ってしまうのも事実です。
また、正社員などの定めのない雇用契約の場合でも例外的に、1年未満の場合に育休の対象から除外する旨の労使協定がある場合にのみ、会社が拒否すると育休を取得できません(参考:ベリーベスト法律事務所ホームページ)。
実際には子供が生まれてからの転職は制約が出てきます。
あらかじめ子育て中もはたらきやすい職場に転職し、環境を整えておくと良いでしょう。
理学療法士が転職を考えるタイミング
ここでは理学療法が転職を考えるタイミングを紹介します。
転職を考えるタイミング
- 結婚や子供ができたとき
- 将来に不安を感じた
- キャリアアップがしたい
- 身体的・精神的負担が大きくなった
- 人間関係の問題が生じた
結婚や子供ができたとき
結婚や子供ができたときに転職を考える理学療法士は多いです。
- もっと家族との時間を大事にしたい
- 家族を養うためにもっと年収を上げたい
などの理由で働き方を変えるために転職します。
結婚や子供ができるなど、生活状況の変化は転職を決意するタイミングになります。
将来に不安を感じた
将来に不安を感じたときは、転職のタイミングです。
- 給料が上がらなくてこれらからの生活が不安
- 今の職場で年齢が上がっても続けていけるか不安
- 今の給料では子育てや老後の備えはできない
給与面や身体面などの不安を転職で解決すことができます。
今の職場で将来に不安を感じたら転職を検討するタイミングです。
>>理学療法士が何歳まで働けるかについてはこちら「理学療法士は何歳まで働ける?定年後の60代でも働くための4つの準備を徹底解説!」
キャリアアップがしたい
今よりもキャリアアップやスキルアップをしたいと思ったタイミングで、転職を選択することが多いです。
理学療法士はさまざまな分野で活躍するようになりました。
それに伴い、各分野でより専門性が高まっており、求めてるものが学べる環境で高度なスキルや知識を身につけたいというニーズが増えています。
また、管理職などへのキャリアアップを狙うため、新規立ち上げの職場や人が足りていない職場に転職する人もいます。
よりキャリアアップやスキルアップを追求しようと思うタイミングで、転職をする人が増えています。
身体的・精神的負担が大きくなった
理学療法士の仕事は身体的・精神的な負担が大きいため、継続的に働くことがが困難となると転職を考えるタイミングとなります。
理学療法士は長時間労働や休日出勤が多く、過労が問題視されています。
学会や研修会、学生や後輩の指導などもあると、より大変になります。
また、患者さんや利用者さんと直接関わったり、他の職種と連携を図ったり、精神的なストレスも大きい仕事です。
身体的・精神的負担が大きくなり続けられなくなると転職を考えるタイミングとなります。
人間関係の問題が生じた
人間関係の問題が生じて解決しない場合、そのタイミングで転職を選択することもあります。
理学療法士は部内のスタッフや部外のスタッフ共にコミュニケーションを必要とする仕事です。
人間関係が悪い職場では業務に支障も出て、ストレスも多くなります。
コミュニケーションを取らないと仕事にならないことも多く、非常に苦しくなります。
厚生労働省では令和3年雇用動向調査にて全産業の転職入職者が前職を辞めた理由として、「職場の人間関係が好ましくなかった」と答えた人が、男性で8.1%、女性で9.6%と報告しています。
人間関係の問題により、転職を選択しなければならない人もいます。
時間がない場合は転職サイトを使おう
時間がない場合はエージェント型の転職サイトを利用しましょう。
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他にも履歴書や面接のアドバイスや給与や待遇面での交渉などのサポートがあります。
エージェント型転職サイトのサポート
- 利用者に合わせた求人情報の紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
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>>理学療法士の転職サイトはこちら「【2023年】理学療法士におすすめの人気転職サイトランキング19選【徹底比較】」
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>>転職サイトの併用についてはこちら「【組み合わせも紹介】転職サイトの併用は3つがオススメ!複数利用のメリットを解説!」
【まとめ】転職したいと思ったときがタイミング
この記事のまとめ
- 時期や経験年数により転職のしやすさは変わる
- 転職には注意するべきタイミングがある
- 結局は自分のタイミングで転職するのが一番大事
結局、転職は自分のタイミングで行うのが一番大事です。
転職時期に余裕が持てる場合は、時期により求人数の波があるため、考慮しながら転職活動を進めるのも良いでしょう。
求人数が多くなる2〜3月や8〜9月に転職活動を行うと、幅広く求人を探すことができます。
また、経験年数により転職のしやすさや求められる内容が変わるため注意しましょう。
転職には注意するタイミングもあるため、きちんと把握しておきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
よくある質問
理学療法士の転職を考えるタイミングはどのようなときですか?
転職を考えるタイミングは以下のような場合です。
- 給与や待遇面を改善したいと思ったとき
- キャリアアップやスキルアップをしたいと思ったとき
- ライフスタイルが変化したとき
- 身体的、精神的負担が大きくなったとき
- 人間関係の問題が生じたとき
転職活動で、求人数が多い月はいつですか?
求人数は2〜3月と8〜9月に多くなると言われています。
理学療法士の転職活動期間の目安はどれくらいですか?
転職活動期間の目安は3カ月から6カ月です。早めにスケジュールを立てて計画的に進めることが重要です。
転職を注意すべきタイミングはどんなときですか?
注意すべきタイミングは以下の通りです。
- 経験1年未満での転職
- 昇進の可能性があるとき
- もうすぐ勤続10年または20年超えるとき
- 自宅を購入する予定があるとき
- 出産を考えている場合